2011/6/23「ワインで巡る東北の旅」レポート 

ワイン会レポート
東北の恵みに感謝して・・・ 〜 ワインで巡る東北の旅 〜

梅雨の最中というのに真夏日を記録した6月23日(木)。
名古屋市東区のフレンチレストラン「葵モノリス」にて東北の珍しいワインを集めたワイン会を開催致しました。
ミュージアムのような外観と美しいエントランス。
この素敵なレストランに50名を超えるお客様にお越し戴きました。
こちらは…なんと落語の「高座」です。
本日のゲスト半田市出身の三遊亭とん馬師匠に一席お願いしているので、俄か仕立てですが立派な高座が会場に出現。ズラッと並んだワイングラスと純和風の高座の対比も面白いものです。
そしてこちらは今回の東北ワインのいくつかをプロデュースした、「ワインと花火をこよなく愛する」小西亨一郎さんです。
小西さんは、数多くの花火大会の中で最も権威あると言われている秋田県大曲の花火大会の地元ご出身。花火もワインもふたつとして同じものはないという共通性を見出してその楽しみ方を多くの人に伝授している、いわば花火とワインの伝道師です。
今回のワインはこちら。>>>
この中で「さくらワインスパークリング2010」「さくらワイン生詰2010」「満月の葡萄酒」は小西さんがプロデュースした逸品です。さくらシリーズは何と世界初の「天然さくら酵母」で醸した、ほんのりした桜の色と香りがチャーミングなワインです。
さて今宵のお料理は、2009年ミシュランガイド二つ星獲得のレストラン ピエール・ガニエール・ア東京で腕を磨き、今年1月に葵モノリスへ着任した新進気鋭の入江シェフが特別に考えて下さったコース料理です。
贅沢にもシェフ自らご挨拶とお料理解説をして戴きました。
そんなシェフの作る最初のお料理はこちら・・・
有機人参のヴァリエ”様々な表現で”見た目も鮮やかな人参の甘味を全面に押し出した一皿です。
これに合わせた「鹿角三姫物語〜プロローグ〜」は、昨年10月に醸造免許がおりたばかりのピカピカの「このはなワイン」さんの作品です。秋田県初のこのワイナリーは今後三姫物語にちなんで商品リリースをしていくそうですよ。楽しみですね。
続きまして冷製オードブル。北海道産の帆立貝を香ばしく片面だけ焼いて濃厚なアボカドのペーストで味わう一品です。燻製オイルが旨味になるこちらのお料理には、北緯41度、ブルゴーニュに近い環境の青森県下北半島育ちのピノ・ノワールを使った「Ryo 2009」と「さくらワイン生詰2010」を合わせました。一般的に魚貝には白を合わせると思いますが、アボカドの濃厚さ、まったり感は赤に合うのではないかとチャレンジです。こんなところもワイン会ならではの楽しみですね。
お料理もワインもどんどん消費(?)されていく中、いよいよ師匠の登場です。これまでのように、ゲストはお料理が済んでデザートの頃に登場というスタイルを変えて、宴もたけなわ、もしかしたら一番誰も耳を貸さないかも・・という時間にご登場願う事に致しました。何故なら、高座が終わらないと師匠がいつまでも飲んだり食べたりできないという、非常に単純かつ明快な理由です(笑)
どうです、皆さん食べる手を休めて笑う、聞き入る、でも食べる・・みたいな(汗)
さすがはプロフェッショナルな師匠の一席。若い女性の皆さんにも大うけでしたよ。
落語、大喜利、そしてお三味線で都々逸と、
とん馬ワールド満開のひと時でした。
師匠の高座でひと笑いの後も入江シェフのアートなお料理がテーブルを彩ります。
香草バターをのせて焼き上げたスズキは非常にさっぱりしたお料理です。これに合わせたエーデルワインの「五月長根葡萄園リースリングリオン2009」は国産ワインコンクールで受賞実績をもつこのワイナリーのフラッグシップともいえるワインです。スパイスの薫りで余韻をもたせた仔羊肉のローストはアメジスト色のベールに包まれたまさに入江シェフの真骨頂。栽培、収穫、醸造、リリースすべて満月にこだわった山ブドウで作られた「満月の葡萄酒2010」そして岩手県の特殊な地層の特徴を余すことなく表現した紫波ワインの「プレミアムメルロー2008」の2種類をお出しして時間とともに変化するワインの味わいを楽しんで戴きました。
最後はキウイフルーツをシンプルに味わうデザート。ベルベーヌの薫りで見た目も味わいも上品に仕上げられたこのデザートには、フルーツつながり「林檎ワイン 王林2009」です。
盛岡産王林100%で作られた、まさに林檎をかじった時のジューシーさと華やかな香りを活かしたこのワインは、ご夫妻が営む五枚橋ワイナリーさんで丁寧に作られました。
3月11日の震災から3か月。
復興への道のりは長いですが、東北の皆さんの粘り強さ、心優しさがいつかきっと新しい世界を拓くと思います。
当たり前に暮らせる事への感謝を忘れずできる事を無理せず続けて行きたいと思います。
ご参加戴いた皆様、葵モノリスの皆様、とん馬師匠、小西さん、ありがとうございました。
日本のワイナリーからの贈り物
j-winery.jp